映像制作担当者日誌｜宝塚歌劇 DVD・ビデオ・CD専門ショップ

第22回　2007年9月26日
担当・緑衣のオニイ「歌いたくなるＤＶＤです」
	現在、月組大劇場公演ＤＶＤ「MAHOROBA／マジシャンの憂鬱」の制作が佳境。今回は著作権上のカットもなく編集は無事に終わり、発売を前にテスト盤の検証を進めているところです。このＤＶＤでは「MAHOROBA」に歌詞字幕機能を付加していますので、そのあたりも目を皿のようにしてチェックしているのですが……歌詞の字幕が載った映像というのは不思議なもので、見ていると思わず歌ってしま……もとい、真面目なワタシのことですから仕事をしながら歌うなどということは決してございませんが、歌いたくなることは確かです。このＤＶＤをお買い上げになられた方は、誰はばかることなく是非歌いながらご覧戴きたいと思います(ご近所の迷惑にならない程度に)。「ニライカナイ」のシーンあたりは体も勝手に動き出すことうけあい！もちろん字幕がご不要な方は、ＤＶＤの「字幕選択メニュー画面」や、ＤＶＤプレーヤーのリモコン上の「字幕」と表記されているボタンを使ってＯＦＦにすることも出来ます。もうひとつ小ネタ。この公演のＤＶＤ収録日、客席に小さなお子さんがおられたらしく、そのボクちゃん(お嬢ちゃんだったらスミマセン)の反応が素晴らしかった！たとえば「マジシャンの憂鬱」の第５場、シャンドール(瀬奈)に皇太子ボルディジャール(霧矢)が、妃の事故調査を依頼するシーン。ご覧になった方は「ああ、あの場面ね」と思われたことでしょう……そう、宝塚には不似合いな言葉ですが、いわゆる“天丼”で客席の笑いを誘っている場面です。そこでお子さんの実に楽しそうな笑い声が、かすかにですがオーディエンス･マイク(お客様の拍手や笑い声を収録するために、客席の片隅に設置するマイク)を通して聞こえてきました。演劇というのはお客様あって成立するものだなあと改めて実感したと同時に、思わず中継車内の私たちまで楽しい気分にさせて頂いた、という話でした。

第21回　2007年6月16日
担当・緑衣のオニイ
	皆さまお久しぶりです！！……などという一言では済まないくらい、ご無沙汰してしまいました。この間ずっとヨーロッパ中、旅を続けておりましたもので……（←妄想）。 ……というわけで、気を取り直してまいりたいと思います。さて先日、大阪市内の某スタジオで、ＤＶＤ「轟悠コンサート『Lavender Monologue』」の副音声を収録致しました。世間一般でも映画のＤＶＤなどで、副音声にその作品の出演者や監督のコメントが収録されているものが多々ありますが、当社のＤＶＤでは初の試みとなります。今回、“声の出演”をお願いし、舞台映像と同時進行で語っていただいたのは、轟悠さん、構成･演出の酒井澄夫先生、そして振付の若央りさ先生です。皆さん大変お忙しい中、貴重なお時間を割いてご協力下さいました……改めまして本当に有難うございました！！！はじめは各ブロックごとにテープを止め、一息ついて頂きつつ進行しようかと考えていたのですが、お三方から、「その必要はないのでドンドンいきましょう！」とのリクエスト。ノリノリのうちに収録は終わりました。皆さん、「ヘンなこと言わなかったかなあ」と、しきりに気にしておられましたが、オールＯＫ！　完全収録版でお贈りしますのでどうぞ皆様、お楽しみに。幸運にも録音に立ち会わせていただいた私は、途中、楽しいエピソードに何度も噴き出しそうになりつつ、何やら次第にジーンとしてしまったのであります。と申しますのも……まずは、先ほども書きましたがお三方がこのＤＶＤの趣旨を理解し、お忙しい中ご協力下さったことに感激。そして、お話を聞くうちに皆さんがお互いに、深い信頼関係で結ばれていることがヒシヒシと伝わってきたからです。酒井先生も語っておられましたが、「舞台というものは絵画や小説と違い、一人では決して創り出すことの出来ない総合芸術」であり、スタッフと出演者のチームワークなしには存在し得ないものだと再認識しました。もちろん、舞台映像のほうも見所満載です！　今回は、通常のバウホール収録時には置いたことのなかった位置にカメラを１台置いております。コンサート･ライブ映像ならではの臨場感がお楽しみいただけると思います。こちらもどうぞお楽しみに!! なお…… このＤＶＤは、音声を特に選択せずに再生をはじめると、主音声（舞台の音声のみ）をお聴きいただいた上での再生となります。副音声をお聴きの上で再生される場合は、メインメニュー画面で「音声選択」を選択→「音声選択」メニューで「副音声(オーディオ・コメンタリー)」を選択→決定の上、再生を開始して下さいね！