近年上演された本公演以外の作品を取り上げ、出演者達の見えざる苦労や工夫、こだわりのポイントなどに着目。専科の“マイスター”と、当時その作品に出演していたゲストとで作品の楽しみ方をより深く伝授するトーク番組。第12回は、2023年に上演された花組『舞姫』をご紹介。日本陸軍のエリート官僚・太田豊太郎が踊り子・エリスとの愛、祖国への郷愁、自分に課せられた責務との間で葛藤する姿をドラマティックに描いた、美しくも哀しいミュージカルの名作です。今回のマイスターは、天性の感覚や独自の目の付け所で作品の楽しみ方をキャッチし、明るく楽しくトークを盛り上げる、英真なおき。ゲストは、主人公の友人で画家の馳芳次郎を熱演した、侑輝大弥です。英真と語り合うのはほぼ初めてで、当初は緊張していた侑輝でしたが、英真の優しいリードによって徐々になごやかなトークを展開。「マイスターズチェック」のコーナーでは、実際に映像を見ながら“役の中に自然と息づく深い葛藤”について、語ります。稽古当初から芳次郎としての役創りに大変苦慮し、舞台上で役として自然に息づけるようになるまで時間がかかりながらも、聖乃あすかや恋人・ミリィ役の咲乃深音とも稽古を重ねて、自分なりの芳次郎像を練り上げた侑輝の、舞台人としての存在感や確かな成長を強く感じます。咲乃との貴重なオフショットもたくさん披露。今はもう懐かしく感じられる作品を、当時の出演者に想いを馳せながら、新鮮な発見や納得を持って味わい直せる30分?。英真が感じ取る侑輝の個性、普段と舞台とでギャップのある印象、そしてやはり純粋で真面目なところが際立ったなごやかなトーク、改めて作品を見直したくなる今回の教えをどうぞお楽しみください。

主な出演者英真なおき、侑輝大弥