パリでクラブを経営するヴァンサンと、パリ留学中の王女ナディアのほろ苦い恋を描いた作品。'03年雪組・東京宝塚劇場・新人公演。作・演出は正塚晴彦。新人公演担当は大野拓史。音月桂、白羽ゆり 他。石油会社会長の息子だが、今は気楽なクラブ経営者のヴァンサン（音月／本役は朝海ひかる。以下同じ）。ある日店に異母姉パトリシア（山科愛／白羽）の夫で会社の実権を握るディディエ（天勢いづる／壮一帆）がアラブ小国の将軍を連れて来る。ヴァンサンは、領事館付きの広報官ムジャヒド（凰稀かなめ／貴城けい）の案内でやって来た王女ナディア（白羽／舞風りら）と出会う。将軍の傲慢さに憤慨し、将軍の部下ラシッド（聖れい／樹里咲穂）が引き止めるのにもかかわらず席を立つナディアに、ヴァンサンは心惹かれる。そんな折、ヴァンサンの父が急死し、相続問題が浮上する。時を同じくして、本国で軍事クーデターが起き身の危険にさらされたナディアが、ヴァンサンのもとへ助けを求めてやってくる。

主な出演者音月桂、白羽ゆり　他