近年上演された本公演以外の作品を取り上げ、出演者達の見えざる苦労や工夫、こだわりのポイントなどに着目。専科の“マイスター”と、当時その作品に出演していたゲストとで作品の楽しみ方をより深く伝授するトーク番組。第3回は2019年に上演された星組『龍の宮（たつのみや）物語』をご紹介。音楽奇譚と銘打たれた、実在する夜叉ヶ池の伝説とお伽噺の「浦島太郎」を交えて描く、幻想的な雰囲気を漂わせた幽玄の世界が印象的な音楽劇です。今回のマイスターは、繊細な感性と確かな見識、深い洞察力で独自の解析を導き出す、夏美よう。ゲストは、瀬央ゆりあが演じる主人公・伊予部清彦の親友で書生の山彦を演じた、天華えまです。実はほぼ初めましてに近い間柄でしたが、キャッチ力に優れたふたりは自然と濃密に語り合うトークを展開。「マイスターズチェック」のコーナーでは、実際に映像を見ながら“絶妙な含みを持つ表現”について語り、含みと謎を持つ山彦を演じる上でそのさじかげんは難しく、言えば試練だった…と語る天華でした。また、主演の瀬央に対しても、役を通して、役を離れても心を寄せ合い、良き学びの関係だったと語り、同期でヒロインの玉姫を演じた有沙瞳のことも称賛します。番組の後半、夏美マイスターに訊こうの質問コーナーでは、天華の男役の美学を感じました。今はもう懐かしく感じられる作品を、当時の出演者に想いを馳せながら、新鮮な発見や納得を持って味わい直せる30分―。ふたりの聞きごたえに満ちたトークを聞けば、作品を何度も見直したくなること必至です。どうぞお楽しみに♪

主な出演者夏美よう、天華えま