粋な江戸の町火消し・千太郎の活躍を、恋や友情を織り交ぜて描く。'84年雪組・宝塚大劇場。作・演出は柴田侑宏。麻実れい、平みち 他。「よ組」の纒持ち千太郎は孤児で、「よ組」の頭に拾われて火消しとなった。気っぷのよさと男ぶりで女たちから騒がれるいい男だ。芸者小稲（鳩笛真希）、父親にかわって火消しをつとめる「加組」のお市（草笛雅子）も千太郎に心寄せている。そして、「加組」の纒持ち卯之吉（平）は、現場では争うが、ふだんは仲のよい友だちだった。ある日紙問屋・伊勢屋から出火し、残された少女お千代（毬谷友子）は口がきけなくなる。千太郎はお千代を引き取り、長屋の浪人兄弟の妹八重（美風りざ）がお千代の面倒をよく見ていた。そんな折、伊勢屋の火事は放火で、強盗、殺人の疑いもあると判明。お千代の身に危険が及ぶことを心配した千太郎は、お千代を卯之吉の恋人お光（北いずみ）の家の呉服問屋に預けるが、今度はその呉服問屋から火事が出た…。

主な出演者麻実れい、平みち　他