在団中に開催した、雪組トップスター・彩風咲奈自身の舞台人生を辿るストーリー仕立てのリサイタル。挑戦、試練、ステップアップ、そして飛躍の過程を歌とダンスで濃密にドラマティックに描く。作・演出は野口幸作。’24年雪組・相模女子大学グリーンホール。彩風咲奈　他。郊外に建つ歴史あるレヴュー劇場スノー・ガーデン・シアターの楽屋を、編集者が訪れる。ミスター・ブルーム（彩風）の回顧録を出版するためである。劇場のトップスター、ミスター・ブルームはまもなく休暇を取り、長い旅に出かけるという。彼は世界中のさまざまな役を演じた。シェイクスピアの名作の主人公、ギリシア・ローマ時代の英雄、アメリカのギャング、カリブの海賊、日本の漫画の主人公……。しかし、ただひとつ演じたことのない役があった。……彼自身である。旅立ちの前に、彼の辿った道のりを聞かせて欲しいと懇願する編集者。やがて彼の一代記が始まる。色とりどりの楽屋の衣装を着替えながら、ブルームは思い出の欠片（かけら）を演じて行く。誰もが順調な道を予想した若き日の彼。しかし、それはスポットライトに照らされた輝く笑顔とは裏腹の、血と汗と涙の日々だった。

主な出演者彩風咲奈　他