近年上演された本公演以外の作品を取り上げ、出演者達の見えざる苦労や工夫、こだわりのポイントなどに着目。専科の“マイスター”と、当時その作品に出演していたゲストとで作品の楽しみ方をより深く伝授するトーク番組。第23回は、2024年に上演された宙組『MY BLUE HEAVEN −わたしのあおぞら−』をご紹介。終戦間もない横濱を舞台に、日々をたくましく懸命に生きようとする人々の姿、その悲しみや喜びをあざやかに描いた齋藤吉正の意欲作で、宝塚オリジナルのミュージカルです。今回のマイスターは、繊細な感性と確かな見識、深い洞察力で独自の解析を導き出し、常にゲストの心と成長ぶりにあたたかく寄り添う、夏美よう。ゲストは、裏社会を取り仕切る上杉商会の会長である上杉健吉を演じた、真名瀬みらです。実は専科公演『オイディプス王』が最初の共演、宙組『NEVER SAY GOODBYE』を経てひさしぶりの顔合わせでしたが、ふたりは自然なトークを弾ませます。初めての本格的な悪役、台詞量も多く、とにかく大挑戦だったと言う真名瀬は、共感できない上杉の役創りに悩みながらも、手下たちや牧山杏子役の愛未サラともしっかりと稽古して、芝居の楽しさを感じるところまで演じきられたと話します。番組の中盤、「マイスターズチェック」のコーナーでは、実際に映像を見ながら“暗い時代に希望を灯す、明るい表現”について、興味深いトークを展開。今はもう懐かしく感じられる作品を、当時の主演者や出演者に想いを馳せながら、新鮮な発見や納得を持って味わい直せる30分―。悪役のキャリアが豊富な夏美と、常に素直に受け取り、真面目に取り組む姿勢の真名瀬のトーク、そしてたくさんのオフショット写真もすべて、じっくりとお楽しみください。そして、改めて作品を見直してみてください。

主な出演者夏美よう、真名瀬みら