タイトル通りの豊かな表現に彩られた柚香光の懐かしい楽曲でこれまでの宝塚人生を振り返るディナーショー。構成・演出は小柳奈穂子。'24年・ホテル阪急インターナショナル。柚香光、咲乃深音、詩希すみれ。オープニングは黒のタキシード姿で凛々しく『はいからさんが通る』より「♪風の誓い」でスタート。娘役2人も加わり『元禄バロックロック』より「♪花のおエド」を華やかに届ける。続いて、『エリザベート−愛と死の輪舞−』と『うたかたの恋』で演じたルドルフの歌「♪僕はママの鏡だから」「♪小さな青い花」を歌唱し、孤独なルドルフの影とささやかな光を巧みに表現し観客を惹き込んだ。『Cool Beast!!』の「♪狼」を歌いながら客席を巡る姿は会場を大いに盛り上げた。タイトルにもある「表現」というテーマに沿って、柚香の詩として寝言を紹介したり、自作の詩「♪分かってる」を曲に乗せて届ける楽しいコーナーに続けて、ピアノの生演奏も披露。後半はピンク色の衣装で登場。バウ初主演作『ノクターン −遠い夏の日の記憶−』のフィナーレでのダンスを10年振りに新たな振付で優雅に踊り、その後も思い入れのある公演曲をたっぷりと歌い上げ、『はいからさんが通る』からの2曲で締めくくった。

主な出演者柚香光　他