パリを舞台に描く、暗黒街に生きる男の恋と野望。'86年月組・宝塚大劇場。作・演出は植田紳爾。剣幸、こだま愛、郷真由加、涼風真世 他。パリ、夜霧の中に身を潜めていたジェフ（剣）は、組織の裏切り者を始末している最中、現場をある女に目撃されてしまう。ジェフは殺し屋で、政界の大物であり麻薬組織の黒幕でもあるシュバルツ（汝鳥伶）のために働いていたが、彼はミスを犯したジェフに非情な裁断を下す。ジェフがその仕事の成功報酬として得たものは、最愛の女エバ（こだま）の裏切りだった。一方ロベール警部（桐さと実）は、ニューヨークの刑事ポール（郷真）らとともに麻薬組織を追っていた。傷ついたジェフは目撃者の女ジジ（春風ひとみ）に救われ、彼女のいる旅芸人一座の人々の温かさにふれて、もう一度人生をやり直す決心をする。そこへパリから、弟のローラン（涼風）がエバに誘惑されてシュバルツの一味となっているという知らせが届く。

主な出演者剣幸、こだま愛、郷真由加、涼風真世　他