03年のバウ・ワークショップは、'66年初演『恋天狗』、'67年初演『おーい春風さん』、'70年初演の『春ふたたび』の3作品（いずれも植田伸爾作・演出）を若手演出家と、若手出演者により公演をした。日本物の一幕物として脚本や舞台構成の完成度が高い作品として、何度か再演されてきた名作を、5組がそれぞれ2作品を上演。宙組は『春ふたたび』と『おーい春風さん』を上演。今作は小柳奈穂子が演出を担当した『おーい春風さん』。'03年宙組・宝塚バウホール。華宮あいり 他。寒い川辺の舟着場。人々がお国自慢の芸を披露し、やってきた舟に乗って去ったあと、角兵衛獅子の子どもたちが遅れてやってくる。親方（箙かおる）とはぐれた子どもたちは、寒さと飢えを紛らわすために大声で歌い出すが、泣き出してしまう。しかし意地っ張りの清太（華宮）はそっぽを向いたままだ。すると不思議なことに川辺に立っていたお地蔵様（一樹千尋）が動き出し、子どもたちのために焚き火を燃やし、お餅を出し、一緒に踊り出す。そこに親方が帰ってくるが、子どもたちの話を真に受けず、子供たちや地蔵様に乱暴する…。

主な出演者華宮あいり　他