52年東宝／出演：越路吹雪（1937〜51年在団）、久慈あさみ（1941〜50年在団）。フランス料理屋の息子で料理の腕も確かな大学生と、純情な義理の妹、理知的な大学の学友、妖艶なシャンソン歌手の三人との恋模様を描く。銀座の裏小路のフランス料理店「マロニエ」の息子・寛平（池部良）は、大学のハードル選手だが、家に帰ればコックも務める明朗だが少しお人好しの感激家である。寛平の妹・加代（岡田茉莉子）は、実は二度目の母の連れ子であり、父親の寛助（森繁久弥）は、二人の結婚を願っているが、加代は一笑に付している。学期末試験が終わった日、帰省する同級生の辰美（久慈）の送別会で、酒に酔った二人の若々しい感情は急激に高潮したが、あくまでも冷静な辰美の態度に興ざめした寛平は淋しく別れた。が、寛平は辰美の招きで、彼女の故郷の中学にコーチしに行くことになった。その車中、寛平は、妖艶なシャンソン歌手・マユミ（越路）と出会う...。

主な出演者越路吹雪、久慈あさみ