今回スポットをあてるのは専科の邦なつきです。月組から専科、専科から月組組長。現在は専科で活躍中の邦だが　中学一年生の夏休みに知人からもらったチケットで歌劇を見た。かなりの衝撃を受け、帰宅途中には心の中で既に宝塚歌劇の入団を決めていたと言う。下級生時代は毎日が楽しくて楽しくて･･･　舞台の袖からは上級生の化粧の仕方、カツラのつけ方等を観察、研究し、当時は終演後遅くまで居残り、一から化粧のやり合いをしていたのを良く憶えている。印象深い作品としては1990年月組公演『大いなる遺産』のミス・ハヴィシャン役。想像もつかないくらい難しい役で、最初は手も足も出なくて大変だった。演出の先生には迷惑をかけたが、この作品で邦はいつもと違った自分を見つけられたと話す。「宝塚とは？」の問いに、「青春のすべて、人生のすべてです。」彼女の優しい瞳の奥に舞台に懸ける熱い思いを感じる。

主な出演者邦なつき