神から天上界を追われ地獄に落とされた堕天使ルシファーが地上に現れ、神への復讐を果たそうとする。雪組主演コンビ、朝海ひかると舞風りらの退団公演の、東京宝塚劇場・千秋楽。'06年。作・演出は植田景子。朝海・舞風・水夏希 他。20世紀初頭のパリ。ルシファー（朝海）は、デカダンスと背徳の香りに満ちた街にダンサーとして舞い降り、夜会で”地獄のルシファー”を踊り、人々を魅了する。彼はその場にいた新進気鋭の振付家ジャン=ポール・ドレ（水）を自分の館に呼び、“地獄の舞踏会”という作品の創作を依頼する。神の愛を見失い、地獄の永遠の闇に生きるルシファーは、深い孤独を抱え街を彷徨っている時、教会に行き倒れで運び込まれた盲目の娼婦（舞風）に出会う。悪魔の女の名前であるリリスという名の彼女は、バレリーナだったがエトワール目前に事故で失明したのだった。ルシファーは、彼女の持つ孤独に、自らの心の闇に似た悲しみを感じる。

主な出演者朝海ひかる、舞風りら、水夏希　他