歌うことに希望を見出して生きたクレオールの青年と、エキゾティックな美貌で男心を捉える薄幸の美女との出会いと運命を軸に、音楽を通して生きる勇気を育み、どんな運命にも、明るくたくましく生き抜こうとした人々を描く。'09年星組・東京宝塚劇場・新人公演。作・演出は植田景子。新人公演担当は上田久美子。真風涼帆、蒼乃夕妃 他。1928年、ニューオリンズ。ブラックミュージックの先駆者としてジャズ・エイジのニューヨークを席巻したミュージシャン、ジョイ・ビー（真風／本役は安蘭けい。以下同じ）が、チャリティーコンサートに出演する為、故郷の街に戻ってきた。彼は、永遠の恋人“ルル（蒼乃／遠野あすか）”に想いを馳せる…。1917年。ニューオリンズのストーリーヴィルと呼ばれる一角は、南部一の歓楽街だった。ジョイ率いるバンドは街でも一番の人気バンドだった。ある晩、ジョイは“ニューオリンズで一番美しいクレオール女”と評判のルルと再会する。ストーリーヴィルを牛耳るアンダーソン（十碧れいや／立樹遥）の愛人であるルルとジョイの間にはかつて、決して忘れることのできない出来事があった。その事件以来、ルルはジョイの言葉を励みに生きる希望をつなぎ、ジョイもまた、自分が助けた少女をその後もずっと気にかけていた。魅惑的で美しいルルに強く惹かれていくジョイ。だが彼女の弟レニー（美弥るりか／柚希礼音）は、これ以上“ムッシュ・アンダーソンの女”に近づくな、と警告する…。

主な出演者真風涼帆、蒼乃夕妃 他