'82年、'88年に上演された「無法松」こと松五郎の純愛を描いた名作を、卒業生である榛名由梨を特別出演に迎えた公演。'98年月組・宝塚バウホール。脚色・演出は草野旦。榛名由梨（特別出演）、初風緑、風花舞 他。九州小倉の俥引き富島松五郎は、「無法松」と言われる乱暴者だが、心根は優しく純粋だった。松五郎はある日、竹馬から落ちて泣く子供を家まで送っていくが、その子が吉岡家の一人息子、７歳の敏雄（青年期〜壮年期・初風）であった。父親の吉岡大尉は無法松を気に入り、松五郎と吉岡家の長年に渡る交流が生まれる。夫人の良子（風花）は評判の美人で、敏雄は神経質な少年だった。やがて大尉が急死。すると、松五郎は吉岡家の忠実な番犬になることを誓い、敏雄を可愛がり、吉岡家に手伝いに通うようになり、その気性もだんだん穏やかになっていった。そして、敏雄が１２歳になったとき、良子に再婚話が持ち上がる。それを聞いた松五郎は、長年ひた隠しにしてきた夫人への思慕の念を抑えかね、途方に暮れてしまう…

主な出演者榛名由梨（特別出演）、初風緑、風花舞　他