ヨハン・シュトラウスII世作曲のオペレッタ「ジプシー男爵」をリメイクしたミュージカル作品。18世紀のハンガリー、隠し財宝を巡り様々な思惑が渦巻く街に巻き起こる騒動を美しい旋律に乗せて描く。脚本・演出は谷正純。新人公演担当は上田久美子。'10年月組・東京宝塚劇場・新人公演。宇月颯、花陽みら 他。ハンガリーの街テメシュバールには、トルコ支配時代に総督が隠した財宝が眠っていると噂されていた。そんな街へ、無実の罪で亡命を余儀なくされていた大地主の一人息子シュテルク（宇月／本役は霧矢大夢。以下同じ）が戻ってくる。幼くして両親を亡くし、世界中を放浪していたシュテルクは、二十数年ぶりに政府の役人に見つけ出され、父親の領地を継承することを認められたのだ。ところが、地主の不在を良いことに次々と土地を自分のものにし、財宝を探している豚飼い商人のジュパン（珠城りょう／汝鳥伶）が、土地を手放さなくてもいいように悪知恵を働かせる。財宝を巡り様々な思惑が渦巻く中、シュテルクはジプシー娘ザッフィ（花陽／蒼乃夕妃）の不思議と郷愁を誘う美しい歌声に導かれるように、テメシュバールを一望できる丘の上の城跡へとやってくる。するとそこへ、続々とジプシーたちが集まってくる…。

主な出演者宇月颯、花陽みら 他