ハプスブルグ家最後の皇妃エリザベートの生涯を、彼女と”死”である黄泉の帝王トート、そして皇帝フランツの愛憎劇として描いたウィーン発の大ヒットミュージカル。宝塚歌劇に合わせてトート役を主役に置き、'96年に雪組で初演され大好評を得て、その後星、宙、花組で再演された名作。そして今回は、2005年に月組が公演した際の、宝塚大劇場での千秋楽の模様。当時の月組トップスターの彩輝直の退団公演。また、男役スターの瀬奈じゅんがエリザベートを演じたことも話題となった。潤色・演出は小池修一郎。彩輝、瀬奈、初風緑(専科） 他。物語はエリザベート暗殺犯のルキーニ（霧矢大夢）を狂言回しに進む。瀕死の怪我を負った少女エリザベート（瀬奈）を黄泉の世界へと誘おうとした”死”トート（彩輝）は一目で彼女に惹かれ命を助ける。皇帝フランツ（初風）は、見合い相手の妹であるエリザベートを選び結婚するが、自由奔放な彼女は、皇太后ゾフィー（美々杏里）の厳格な皇后教育、窮屈な宮廷生活に耐えられず、またフランツも頼りにならなかった。そんな彼女の元にトートはたびたび訪れて誘惑する…。

主な出演者彩輝直、瀬奈じゅん／初風緑 他