未来の地球を舞台に、”人間性の崩壊と復活”をテーマにしたSF作品。演出家・正塚晴彦の大劇場デビュー作。'85年花組・宝塚大劇場。高汐巴、秋篠美帆、大浦みずき 他。ドームに覆われた未来都市。資源の枯渇した地球から、選択された遺伝子の新人類が脱出する計画が密かに進められるが、感情を制御された戦闘要員のソーン（高汐）は偶然その計画を知ってドームを抜けだす。しかしソーンは深手を負い、見知らぬ森に迷い込み、メイ（秋篠）とその兄のカイト（大浦）に介抱される。彼らは都市文明に見切りをつけ森に隠れ住んだ人々の末裔で、互いに一種のテレパシーで意志を伝えあい、森の木々とも交流できる森の人々だった。ある日ソーンは戦士としての反射神経で、背後から飛び出した少年を殴ってしまう。その瞬間、今までにない奇妙な痛みを感じるソーン。苦しむソーンにカイトやメイは心を開くことを説き、ソーンの心には感情が開いてくる。そんなときドームからの追っ手が迫ってくる。

主な出演者高汐巴、秋篠美帆、大浦みずき　他