月島総記氏の小説「巴里の侍」を舞台化。武士の世が終わって間のない頃、渡仏先で普仏戦争を目の当たりにした一人の日本人が、“侍”の精神を胸にパリ市民と共に誇り高く戦う様を描く。脚本・演出は谷正純。'12年雪組・東京特別公演・千秋楽。音月桂、舞羽美海、早霧せいな 他。武士の世が終焉を迎えようとしていた頃、薩摩藩出身の武士、前田正名（音月）は、倒幕運動に奔走する坂本竜馬（緒月遠麻）と親交を深めていた。正名は師と仰いで崇拝する竜馬の、フランスへの洋行という夢を知り、いつか共にフランスに渡り、優れた知識を持ち帰りたいと語る。そんな正名に竜馬は愛刀を預けるが、暫く後非業の死を遂げる。正名は竜馬の遺志を受け継ぐべく、フランスへの留学を決意する。ほどなく幕府が倒れ、正名は渡仏を果たす。パリで世話になる日本代理公使モンブラン伯爵（飛鳥裕）には、娘のように可愛がる姪のマリー（舞羽）がいたが、正名を極東の野蛮人と蔑む。邸には、安芸からの留学生、度会晴玄（早霧）もおり、二人は友情を深めていく…。

主な出演者音月桂、舞羽美海、早霧せいな 他