20世紀を代表するアメリカの小説家・詩人であるアーネスト・ヘミングウェイの長編小説である「誰がために鐘は鳴る」。義勇兵として内乱のスペインに赴き、渓谷にかかる敵の橋梁を爆破するという大きな任務を担ったアメリカの大学講師ロバートと、山中のゲリラ達に匿われていた美しい娘マリアとの恋、最前線の山にこもるゲリラの人間群像等、わずか四日間の息詰まるような人間模様を描いた物語。1943年には映画化され大ヒットとなった。宝塚歌劇では、1978年に鳳蘭、遥くららのコンビを中心とした星組により世界で初めて舞台化し、従来の宝塚歌劇の華やかな舞台とは異なる作品ながら、大好評を博した。初演から32年、初演の脚本・演出にミュージカルとしての新演出をプラスして再演された。脚本、柴田侑宏。演出、木村信司。'10年宙組・宝塚大劇場。大空祐飛、野々すみ花、蘭寿とむ 他。1937年、アメリカ人の大学講師ロバート（大空）は、スペインへの熱い想いから、国際義勇軍に加わる決意を固め戦禍のスペインへと赴く。ロバートは高い能力を買われ、敵側の背後に位置する山中で、鉄橋を爆破するという密命を担う。決行はロバートが山に潜入して四日目の朝と決められていた。ロバートは計画を手伝うことになっているアグスティン(蘭寿）たちのゲリラ隊を訪ねるが、そこで一際美しさを放つマリア(野々)と出会う…。

主な出演者大空祐飛、野々すみ花、蘭寿とむ 他