これまで宝塚歌劇では、中国を舞台にした作品が数多く作られています。壮大な歴史を背景に作られる数々の作品は、優雅さとスケール感とに彩られ、宝塚歌劇の一つのジャンルを形成しています。中国ものは、「宝塚少女歌劇団」創設当初から作られています。レビュー時代には、昭和６年、岸田辰彌が上海を舞台にした大掛かりな合作レビュー『ミス・上海』を発表。昭和９年、白井鐵造が『トウランドット姫』を発表し、宝塚歌劇初の大規模な中国ものになりました。昭和２６年、紀元前３世紀の漢を舞台にした、白井鐵造作・演出『虞美人』が発表されます。宝塚歌劇初の一本物となったこの作品は、三ヶ月のロングランとなり、宝塚歌劇の中国物の代表作となりました。近年でも中国ものは次々と発表され、優雅さとスケール感とに彩られた中国ものは、宝塚歌劇にふさわしい世界となっています。

主な出演者ナレーション：高ひづる