日本の芸能の原点でもある能楽、その基礎である“序破急”をテーマにした日本物ショー。「序」「破」「急」、それぞれが独立した世界観を持つ三部で構成された、新しい宝塚の日本物レビューのあり方を模索する意欲作。作・演出は植田紳爾。'12年星組・宝塚大劇場。松本悠里（専科）、柚希礼音、夢咲ねね、紅ゆずる 他。“序”桜の若衆S（柚希）を中心に、舞台一杯に満開の桜が舞い散る中、ボレロのリズムに乗った総踊り。テーマは「和」。“破”弥勒菩薩（松本）の重厚で気品にあふれた踊り。天部たちや明王たちが、人間の思慮のない行動に怒りを爆発させる。そこに大日如来（柚希）、さらに菩薩（夢咲）たちが現れ、その怒りを静めようとする。テーマは「祈り」。“急”切り髪の若衆（紅）が、天守閣を眺め様々な思いを込めて歌う…。見事な枝垂れ桜の下で、秀頼（柚希）と千姫（夢咲）が仲睦まじく踊る。突然の銃声が轟き徳川の軍勢が襲来。千姫は連れ去られ、秀頼は激しい戦いの末に斬られてしまう…。テーマは「抒」。

主な出演者松本悠里／柚希礼音、夢咲ねね、紅ゆずる 他