近年上演された、本公演以外の作品を取り上げ、一つの作品に隠された出演者達の見えざる苦労や工夫、こだわりのポイントなどに着目。舞台人として豊富な出演経験と確かな技術を持つ、宝塚のスペシャリスト、専科の“マイスター”と、当時その作品に出演していたゲストとで、より深く、新しい見方による作品の楽しみ方を伝授する、トーク番組。第2回は、2013年8月に宝塚バウホールで上演された、雪組『春雷』をご紹介。脚本・演出は原田諒で、ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」を主軸に、青春の揺れる思いと、生きることへの葛藤を繊細に描いた、文学的な作品です。そして、今回のマイスターは、ダンディーな存在感と確かな芝居力を持つ、専科の夏美よう。ゲストは、雇われ農夫役で主人公ウェルテルの良き理解者でもあった、雪組の真那春人。トークで夏美が挙げたポイントは、「古典的なコスチューム・プレイ」、「壁と成長」、「ダンスで伝える」。当時はまだ研8で、物語において主人公と対比的な重要なカップルを演じることになった、真那―。当時の苦労や工夫などを振り返りながら、舞台を、芝居を深く掘り下げたふたりの真摯なトークは、どの部分も必見です。今ではもう、少し懐かしく感じられる作品を、特化した役を中心に分析、発見や納得を持って新鮮に味わいなおせるこちらの番組、どうぞお楽しみに。（2015年8月初回放送）

主な出演者マイスター：夏美よう／ゲスト：真那春人