宝塚歌劇が60周年を迎えた昭和49年、『ベルサイユのばら』が初演。大ブームとなった昭和の『ベルサイユのばら』では、榛名由梨、汀夏子、鳳蘭、安奈淳の、熱狂的な「ベルばら」旋風を巻き起こした４人が「ベルばら四強」と称され、第一次「ベルばら」ブームの立役者となりました。劇画ファンの厳しい声の中誕生したオスカル役の榛名由梨は初日が近づくとプレッシャーで逃げ出したくなったと言います。汀夏子は劇画のオスカルに近づけようと、オスカルの声までイメージしたそうです。フェルゼン役の鳳蘭は海外公演の時期と重なり、パリへと向かう飛行機の中で本などを読み、役作りを開始したとのこと。安奈淳は女装したオスカルの場面を演じるまで、美しいドレスを着たことがなく、その舞踏会の場面が一番好きな場面だったそうです。「ベルばら」ブームの礎を築いた「ベルばら四強」。第一次「ベルばら」ブームの大成功がその後、第二次、第三次とブームを生み出していくのです。

主な出演者ナレーション：高ひづる