チャペックの戯曲を新脚本で舞台化。永遠の命を与えられた男が波乱を起こしていく物語。'03年花組。シアター・ドラマシティ。原作はカレル・チャペック。翻訳は田才益夫（八月舎刊「マクロプロス事件」）より。脚本・演出は木村信司。春野寿美礼、ふづき美世、瀬奈じゅん 他。父の不老の実験で永遠の命を得たエリィ・マクロプロス（春野）は、19世紀のプラハでエリィ・グレゴルと名のり歌手となっていたが、男爵令嬢フリーダ・プルス（ふづき）と恋に落ちる。20世紀のプラハ、フリーダ・プルスの遺した土地を巡る裁判が百年もの間、続けられていた。原告のフリーダ・ムハ（ふづきの二役）は勝ち目はないという弁護士コレナティ（夏美よう）とその息子アルベルト（瀬奈）に、限られた人生だからこそお金がほしいと訴える。そこに百年後のエリィ、有名歌手エロール・マックスウェルが登場し、「勝訴のための書類はプルス男爵家にある、盗みにいこう」と言う。しかし忍びこんだ男爵家でエロールは娘のクリスティーヌ（遠野あすか）に気づかれ、彼女は銃口を突きつける。

主な出演者春野寿美礼、ふづき美世、瀬奈じゅん　他