平安末期を舞台に、藤原氏ら貴族の専横を正そうと立ち上がり、来るべき新たな時代への布石となった男の物語。雪組新主演コンビ・朝海ひかる、舞風りらの大劇場お披露目公演。'03年雪組・宝塚大劇場。作・演出は植田紳爾。朝海、舞風　他。藤原北家が全盛を誇っていた頃、京の都では朱天童子を名のる盗賊一味が、北家ゆかりの者ばかりを襲っていた。童子の正体は北家に政権を奪われた南家の流れを汲む藤原保輔（朝海）だった。北家の頭領・藤原兼家（汝鳥伶）は、童子征伐を検非違使別当の野依知親（未来優希）に命令し、知親は童子一味に罠をかけ、保輔の顔に深い刀傷を負わせる。逃げおおせた保輔だったが10日後には兼家邸で曲水の宴が開かれることになっていた。そこで保輔は太宰府にいる弟の保昌（朝海・二役）を呼び寄せ、身代わりを頼む。しかし、恋人の若狭（舞風）はこれに気付く。かくして知親の計略は失敗し、兼家は改めて源頼光（貴城けい）に童子討伐を命じるが、頼光と保輔は親友であり、しかも若狭は妹であった。

主な出演者朝海ひかる、舞風りら 他