近年上演された、本公演以外の作品を取り上げ、出演者達の見えざる苦労や工夫、こだわりのポイントなどに着目。専科の“マイスター”と、当時その作品に出演していたゲストとでより深く、作品の楽しみ方を伝授するトーク番組。第36回は、2017年11月に宝塚バウホールで上演された、専科公演『神家の七人』をご紹介。戦後間もないアメリカを舞台に、マフィアのファミリーを中心に巻き起こる騒動を抱腹絶倒に描いた、宝塚オリジナルのミュージカル・コメディです。今回のマイスターは夏美ようで、ゲストはマフィアの幹部の一人、ルイス・フィッシャーを演じた月組の春海ゆうです。個性派揃いの幹部たちの中で、一見個性が薄く見える中間管理職の53歳の幹部を見事な工夫で演じきった、春海―。当初想定した役づくりを稽古途中段階で変えた上での苦心と工夫があり、役をどんどんと深化させていく専科生に交じり、新鮮な刺激や深い啓発を受けたと言います。また、「マイスターズ・ピックアップ！」のコーナーでは、「ギャップの強い魅力的な芝居」をテーマに、専科生が生き生きと繰り広げるギャップ度の高い名シーン、実際の映像を見ながら行うふたりのトーク、的を射たリアクションは必見です。初めての役どころに全身全霊で挑戦した春海と、専科生として豊富なキャリアと見識に基づく夏美による、深く真摯なトークには、芝居を愛し、芝居にどこまでも向き合い続ける舞台人の尊さを感じます。少し懐かしく感じられる作品を、特化した役を中心に新鮮に味わいなおし楽しめる30分、どうぞお楽しみに。（2018年6月初回放送）

主な出演者マイスター：夏美よう／ゲスト：春海ゆう