フランス革命を背景にした池田理代子作の少女漫画を舞台化した作品の、シリーズ第4作。フランス王妃マリー・アントワネットとスウェーデン貴族フェルゼンの恋を中心に描いた作品で、特にフェルゼンが革命下のフランスからマリー・アントワネットら王家一族の救出を試みる下りに焦点を当てている。'76年星組・宝塚大劇場。演出は長谷川一夫。脚本・演出は植田紳爾。鳳蘭、初風諄、汀夏子 他。マリー・アントワネット（初風）はオペラ座の仮装舞踏会でフェルゼン（鳳）に出会い、互いに強く惹かれ合う。しかしフランス・ブルボン王朝は衰退し、民衆の生活も疲弊の極みとなり、既に各地で暴動が起こるようになっていた。そんな中、フェルゼンは近衛隊長オスカル（汀）の忠告もあり、「王妃の恋」の噂から距離をおくため、スウェーデンに帰国する。やがて暴動は革命に発展。オスカルは民衆の立場に立つことを決意するが、バスティーユの戦いで愛するアンドレ（但馬久美）に続き落命。一方フェルゼンは、アントワネット救出のためにパリに潜入。しかし国外脱出計画は失敗し、国王は処刑され、王妃は牢獄に囚われる。フェルゼンはさらに救出の道を探るが、アントワネットは王妃としての死を覚悟し、ひとり断頭台へ登る。

主な出演者鳳蘭、初風諄、汀夏子　他