![]() |
![]() |
![]() |
|||||
![]() |
![]() ![]() お久しぶり、M・Kです。秋が一気にやってきましたね。ここ1週間ばかり、朝夕は涼しすぎるほどで、ついこの間まで、暑い暑いと嘆いていたのが、ウソのようです。さて食欲の秋、そして芸術・文化の秋。秋の夜長を、スカイ・ステージでタカラヅカ三昧なんていかがでしょうか。 ファンの立場から、スカイ・ステージの番組の魅力をお伝えする、私の番組レポート。今回は、9月後半の番組をチェック。今からでも見るチャンスありの番組を選んで、見どころをご紹介しましょう。
まず注目したいのは、9月23日、東京宝塚劇場公演「追憶のバルセロナ」「ON THE 5th」千秋楽で退団する、雪組トップスター、絵麻緒ゆうのロング・インタビュー「絵麻緒ゆうの魅力に迫る」です。16年に渡るタカラヅカ生活を振り返り、退団を目前にした心境を、率直に語っています。 まず入団の動機が絵麻緒らしい。お姉さんが大のタカラヅカファンで、自分が果たせなかった夢を妹に託し、受験を強力に勧めたとか。本人はあまり乗り気でなかったのですが、いとこで元タカラヅカの毬谷友子の一言が効きました。「ブンちゃん(絵麻緒)はわがままだから入ってもすぐ辞めちゃうよ」。その言葉に負けず嫌いの絵麻緒、「じゃあやってやろう」と奮起したそうです。 そんな絵麻緒が舞台のおもしろさを知ったのは、入団3年目、89年の「誓いの首飾り」。少年役でしたが、そこで「感情が芝居の中で動くのをはじめて経験」。そして93年、新公初主役「うたかたの恋」ルドルフは、「役の気持ちが自分に入っている」と感じた大切な役でした。その後も絵麻緒は、節目節目で「自分に入りこんだ」と感じる役を経験し、それが彼女の成長のカギとなっていきます。まず、95年の「殉情」。原作者・谷崎潤一郎の墓参りのときに「佐助がふってきた」とか。なるほど、「殉情」の絵麻緒には、一皮むけた感じのひたむきさとすがすがしさがありました。これは2002年に再演され、絵麻緒の代表作となりました。そして96年「エリザベート」のルドルフ。トートに魅入られ死を選ぶ役ですが、「毎日死を思うくらい、魂が入りこんだ」。次は98年「ディーン」でした。大地真央、安寿ミラにつづく3人目のディーンでプレッシャーが強く、気が重かったのですが、やってみたら「すごく可愛い人で、こんなに正直に生きている人はいない、人のことも自分のことも一生懸命で」と大好きに。「自分をいとおしいと思う以上にいとおしく思える役」になりました。 下級生時代の絵麻緒にいは少年っぽいイメージがあったのですが、ここ何年か包容力とある種の大きさが身についてきて、「大人」が似合うようになった印象があります。「誠の群像」の沖田総司、「猛き黄金の国」の坂本龍馬などの歴史上の有名人を演じても、血が通っていました。「黄金のファラオ」の無口で影のあるセイハタトも忘れられません。 「大劇場のサヨナラショーで客席のペンライトを見て、なんてきれいだろうと、涙が出てきました……つらいこともあったけれど、仲間、ファンのあったかさがすべてを帳消しにしてくれる、そこがタカラヅカのよさだと感じました」。 相手役で同時に退団する紺野まひるの「本当はとても女らしい人。愛されて私は幸せです」、「追憶のバルセロナ」の演出家、正塚晴彦氏の「無邪気でウソがない、裏がない……本人は自覚していないと思うけど、芝居しながらすごくいい顔をする」。そんなコメントも聞けます。 絵麻緒に関しては、99年バウ主演作品「夢・シェイクスピア」−夏の夜の夢−、99年ディナーショー「Collage」の放送も。「夢・シェイクスピア」は、演劇を目指す青年が、小さな町の市民グループの「夏の夜の夢」上演の演出を担当するという話。交流を通して、町の人も、そして自身も成長するハートウォーミングなミュージカルで、絵麻緒のやさしい表情が印象的な作品。劇中劇で「夏の夜の夢」が上演されます。ディナーショーでは、インタビューでも思い出深いと語っていた「うたかたの恋」、「殉情」、「エリザベート」、「ディーン」などのナンバーも。 同時退団する成瀬こうきは、ディナーショー「SMILE」が放送されるので、これもお見逃しなく。東京公演でむずかしい役を好演している成瀬、ショーでの吹っ切れたような笑顔も忘れられません。 さらに、9月23日の東京宝塚劇場千秋楽の模様もタカラヅカニュースで放送されるはず。絵麻緒、紺野まひる、夢奈さや、千咲毬愛、そして専科の成瀬こうきのサヨナラを、たっぷり見ることができるのも、スカイ・ステージならではですよね。
それにしても、今月のスカイ・ステージは、雪組特集の趣があります。 まず02年、2月11日、「愛 燃える」・「Rose Garden」の東京宝塚劇場・千秋楽の舞台がノーカットで登場。これは雪組前トップの轟悠が専科入り、前トップ娘役の月影瞳が退団の公演の千秋楽ですから、ほかでは見られない貴重な映像。「Rose Garden」には月影のサヨナラショーの模様も収録されており、見逃せません。残念ながら退団挨拶つきバージョンの放送は終わっていますが(スタッフのみなさん、またぜひ放送をお願いします)。月影のサヨナラショーは娘役トップ単独としてはかなり長く、また同時退団の、愛田芽久、蒼海拓、舞坂ゆき子の出番も多く、うれしい放送です。 そして「スカイ・ステージ・トーク」は、次期トップ・朝海ひかる、そして主力となる貴城けい。「男役が演じる女役」をテーマにリラックスしたトークをくり広げます。貴城は、ディナーショー「off」も放送。 さらにもう一つ、雪組公演の放送が……。演出家セルフセレクション、中村一徳セレクトの「華麗なる千拍子’99」です。これは、文字通り99年の作品で、高木史朗氏の名作を中村一徳が現代に合わせてアレンジしたもの。轟、月影コンビの、クラシカルな感覚の中にもスピード感あふれる、楽しいショーです。久しぶりに見て驚いたのが、当時の雪組の層の厚さ。準トップに香寿たつき、さらに汐風幸、安蘭けい、成瀬こうき、朝海ひかる、貴城けい、貴咲美里(退団)、立樹遥、蘭香レア(退団)、紺野まひるらが一堂に会しているのですから、見応えがあります。今度専科入りする名ダンサー五峰亜季も気持ちよさそうに踊っています。これもぜひおすすめです。 そして、開局から3か月つづいたTCAスペシャル特集も、いよいよラスト。そのフィナーレを飾って、月末の3日間、総集編が放送されます。84年から02年まで、約20年分の18作品(02年はダイジェスト)が一挙に見られるのですから、お見逃しなく。年代を追って順に放送されますから、通しで見ると、最初は端にいた人がだんだんまん中に来てスターになっていく、それをウォッチする楽しみもありますよ。
最後に、今月の番組から、最も印象的だった一言を紹介しましょう。「ドリームメーカーズ」に登場の作曲家、吉崎憲治氏の「今はメロディーの時代というよりリズムの時代ですが、タカラヅカはいつまでもメロディーの時代でないといけないと思います」……そうですよね。観劇後に口ずさみながら帰れるような親しみのある音楽。やはりこれがタカラヅカの音楽ですよね。「TAKARAZUKA FOREVER」など、やわらかでやさしい名曲を書いている、吉崎氏ならではの至言だと感じました。 さて今月が雪組なら、10月は花組の月。新トップ春野寿美礼に合わせ、特集が組まれています。春野のロング・インタビュー、「冬物語」の放送、そして代役をつとめた「琥珀色の雨にぬれて」「Cocktail」東京宝塚劇場公演初日の映像が、ダイジェストですが、見られます! またお披露目作品「エリザベート」にちなんで、同じハプスブルク家を扱った「恋人たちの肖像」、「うたかたの恋」、「ルートヴィヒU世」が放送されますから、「エリザベート」と比べてみるのも興味深いでしょう。とくに「うたかた」は複数バージョンが見られるとか。また、二番手をつとめる瀬奈じゅん主演の、01年「マノン」が、早くも放送されます。そして「トップスターの系譜」は、「花組」の後編。大浦みずきから匠ひびきまでを、映像を通じてたどります。 新しいスタジオも完成し、スタッフのみなさんもますます張り切っているようですね。身体に気をつけて、いっそうおもしろい、興味深い番組を作ってください。 10月は、花組特集のほかにも、楽しみな企画が並びます。次回のアップは、10月2日の予定。何をチェックできるか、私も楽しみです。では、みなさん、ごきげんよう。 |
![]() |
■カウントダウン特集バックナンバー(2001年4月17日〜2001年7月1日) |
|
|||
![]() |
|||
![]() |
|||
![]() |
|||
お問い合わせ: タカラヅカ・スカイ・ステージ tel.0570-000-290(日曜休10:00〜17:00) お問い合わせフォーム (c)宝塚歌劇団(c)宝塚クリエイティブアーツ/当ホームページの管理運営は、株式会社宝塚クリエイティブアーツが行っています。当ホームページに掲載している情報については、当社の許可なく、これを複製・改変することを固く禁止します。また、阪急電鉄および宝塚歌劇団の出版物ほか写真等著作物についても無断転載、複写等を禁じます。 放送番組の編集の基準|番組審議委員会|タカラヅカ・スカイ・ステージの著作権についての考え方|プライバシーポリシーについて|有料基幹放送契約約款 |
|||
![]() |
|||
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |