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![]() ![]() 暑かった夏がウソのように、いっぺんに秋になりましたね。お久しぶり、M・Kです。それにしても雨がよく降りますね。次から次へと台風が来て、秋の長雨前線も居座り、各地で被害が出ていますが、みなさまの地域はいかがでしたか? 無事をお祈りしています。さて雨の日はおうちでタカラヅカ・スカイ・ステージがいちばんです。さて今回は3本をチェックしてみましょう。 まずは月組・東京宝塚劇場公演、『飛鳥夕映え』と『タカラヅカ絢爛II』で10月10日に退団の、映美くららの番組2本。スター・ロングインタビュー「映美くらら」と、映美が大劇場公演千秋楽後に開いたディナーショー、映美くららミュージック・サロン「マイ・スイート・メモリー」。退団を前にした心境を語ったインタビューと、同期と一緒に開いたショーです。 スター・ロングインタビューから行きましょう。映美はまだ入団6年目。研3で紫吹淳の相手役となり、紫吹の退団後、彩輝直の相手役となってからわずか2作での退団はいかにも早すぎると思うのですが、充実感いっぱいの幸せそうな表情を見ていると、これでいいのかなとも思えたインタビューでした。
考え、探り、毅然と語る映美の表情はときおりハッとするほど大人ぽく、落ち着いた美しさを見せています。小柄なせいか可憐で少女っぽいイメージで語られがちな映美ですが、実は私は、最初からこの人に芯の強さと大人の美しさを感じていました。大人の役の方が似合うと思っていたのです。星組『ベルサイユのばら2001』の小公女と子どものオスカルは可愛らしかったのですが(でも、キリリともしていましたね)、次の『イーハトーヴ 夢』のトシでは、まず落ち着いて深みのある声が魅力的でした。表情も自然で、芝居心がありそう、将来楽しみだと思ったのですが、そうはいっても当時はまだまだ技術的にも未熟。それが月組で主演娘役となってからはメキメキと腕を上げ、2作目の『ガイズ&ドールズ』でヒロインとしてもう大丈夫なラインまで行っていたのにはびっくり。その後も1作ごとに進歩し、資質に技術が備わって情感も増し、これからだというところでの退団だから、やはり残念です。 番組は、映美の初舞台からの舞台映像を織りまぜながら、映美がたっぷり語る60分。子どものころのこと(人見知りでおとなしかったけど、習っていたバレエでは練習より発表会。スポットライトを浴びるのが好きだった)、タカラヅカ志望のきっかけ(中学の修学旅行ではじめて見て、即入団を決意)、音楽学校時代(兄弟以上の絆の同期に巡り会えてすごくうれしかった)、初舞台から、星組時代、主演娘役となった月組での話、すべてを教えてくれた紫吹淳について、彩輝直との新コンビについてなど、濃い内容の話がつづきます。とても全部は無理ですが、とくに印象に残った言葉をいくつか紹介しましょう。
自分自身の性格について。「集中したらすごい。集中しないときはまったくしないので、その差が激しいですね。小さいときは、本名が“まいこ”なんですが、“根性まいこ”と呼ばれていて、根性はあるのかな。負けず嫌いのところもあります」 研2での新人公演初ヒロインだった『花の業平』の高子。「高子の人物像がつかめなくて悩んでいましたが、他の人の稽古中に台本を読んでいたときに高子に感情移入できて、涙が出てきたんです。それでひらめいて、それから変わりましたね。切ない思いとか悲しみ、喜びがすごくあふれてきて、お芝居って楽しいなって思いました」 バウ『イーハトーヴ 夢』について。「あたたかくて大好きな作品。宮沢賢治が溺愛していた最愛の妹で、妹でありながら、お姉さんのようなお母さんのようなイメージ」 組替え、主演娘役就任を聞いたとき。「うれしさよりもびっくりで、自分のことと思えなかった。私じゃダメです! 紫吹さんは私でいいとおっしゃっいましたか? と実際に聞きました」 お披露目『大海賊』『ジャズマニア』のとき。「お稽古をするしかなかった。朝から晩までお稽古をして、紫吹さんにも一から十まで手取り足取りいっぱい教えてもらって…立場的なことは意識してなかったんです。それより無事に幕が開いて、終えることがいちばんだった」 大劇場でのお披露目となった『ガイズ&ドールズ』。「酔っぱらうシーンは、酔っぱらったことがないので全部イメージなんです。いろいろ変わっていって、いろいろ発見があって楽しかったですね。」 14歳の少女ジルを演じた『長い春の果てに』。「すごく好きな役です。最初14歳の少女と聞いたときはけっこうショックでした。紫吹さんとは学年がすごく離れていたし、ただでさえ若く見られるので、この役をやることでそのイメージがつきまとうのではとか心配で、どうして大人の役をさせていただけないのかと悩みました。でもやりだしたらそういう問題ではなかった。その人物としてどう生きるかが大切なんだってすごく感じました。人の心を癒す存在でありながら周りを変えてしまう少女だし、病気をかかえながら前向きに生きる強い女の子。エヴァという人物に強く惹かれました。」
紫吹淳ってどんな人? 「出会いがなかったら今はないなと思える大きな存在。育ててもらった人。朝から晩まで教えてくださって、紫吹さんがいたから舞台をつとめられるんだなって思うこともいっぱいありました。支えてくださった方でしたね。」 彩輝直について。「すごく自然でした。ごくごく自然に全国ツアーのお稽古が始まって、相手役としてお芝居していて違和感がなかったですね。」 娘役として大切にしていることは? 「“心”。娘役としてだけではなくて、役者としても、人間としても、ウソいつわりのない心を持ちたいと思うし、本物でありたい。それってわかるじゃないですか? 見てても。本物って温かいし。そこをずっと大切にしてきたし、これからも大切にしていきたい。人の心を打つ何かを表現していきたいと思っています。」 タカラヅカに入って変わったことは? 「運命が変わりましたね。もしあのとき修学旅行で見てなかったら、きっとその後も見てないと思うし。タカラヅカは青春でもありますし、現実的に仕事場でもありますし、喜びも悲しみもいろんなことを味わった場所。映美くららとして6年間を過ごして、私の人生においての大きな1ページ。」 最後に視聴者へ「日々、悔いなく、そして成長して卒業していきたいと思います。みなさまぜひ、最後までよろしくお願いします」と挨拶。好きだという『長い春の果てに』で「世界で一番好きな人」を歌う映像が流れ、番組は終了しました。 次の、映美くらら ミュージック・サロン「マイ・スイート・メモリー」は、大好きな月組の同期8人、美鳳あや、涼城まりな、音姫すなお、青樹泉、彩那音、真野すがた、天野ほたる、葉月さらと開いたディナーショー。8月17日と18日、宝塚ホテルで開かれました。ゲストとして17日は月組の北翔海莉、18日は星組の同期、柚希礼音が出演して、うれしいことに両方の映像が流れました。
いきなり映美の真面目な声で「大変長らくお待たせしました。月組の映美くららです。ただ今より鴨川清作、作・演出、ミュージカルショー『ノバ・ボサ・ノバ』24場を開演いたします」と開幕アナウンスが流れます。あれ!? と思っていると、「これやってみたかったの!!」とつづき、客席は拍手に包まれます。 ということで、第1章は「ああ初舞台! いっきにボサノバ!」。『ノバ・ボサ・ノバ』メドレーです。映美はソールやエストレーラに扮し、同期とともに「ソル・エ・マル」、「ソラメンテ・ウナベス」、「ボロとくず」、「シナーマン」などを歌い踊ります。なんとも可愛らしいソールですが、彼女、実は男役がやりたかったのでしょうか。美鳳のブリーザ、涼城のボーロ、音姫のメール夫人などほかのメンバーもそれぞれ熱演。メドレーの最後は映美を中心に一同がラインダンスを披露。彼女らはこの『ノバ・ボサ・ノバ』雪組公演がお披露目だった、’99年初舞台の85期生なのです。 映美ら3人が着替えで去ったあと、残ったメンバーが音楽学校時代の映美の素顔を紹介。涼城が最近の映美の失敗(年度賞の授賞式をころりと忘れていた)を暴露。音姫、天野、葉月らから、一見A型、実はO型の映美の抜けたところ、熊本出身でなまりがかなり激しい、台本にはアクセント記号の書き込みがいっぱいなどのエピソードが飛び出します。 第2章は「映美くららステージ・アルバム〜クラクラ七変化〜」。「美麗猫」ではピンクのカツラで子猫に扮して彩那と愛らしく、「イーハトーヴ 夢」では白のカツラで“さそり”をしっとりと、「Lica-Rika/L.R.」では赤いカツラで“キューティーハニー”をキュートに。赤いホットパンツの上下で鮮やかに決めています。 第3章はゲストとのコーナー「映美くららとスペシャルゲスト」。まず17日は月組で一期上の北翔海莉。ブルーのスーツで登場し、ソフトな美声で“ALL OF ME”と“With a Song in my Heart”をしっとりと歌い、ピンクのドレスの映美と“Love is here to Stay”をデュエット。おしゃべりのあとソロで“星に願いを”。占い好きの北翔によると映美の守護色は紫で、人に感動、感激を与える不思議な力を持っているとか。 18日は星組で仲のよかった同期、柚希礼音。黒のスーツ姿で登場し、“最後のダンス”を迫力いっぱいに熱唱&ダンス。挨拶のあと、「組が離れてかなえられなかった夢があります。それは二人で踊るということです。ピアソラの“VIOLENTANGO”」と、赤いドレスの映美と緊迫感漂うタンゴを披露します。見つめ合う目と目、スリットからのぞく脚が色っぽい。柚希は白いジャケットに着替え、“明日に架ける橋”をソロで歌い上げます。
第4章は「映美くらら〜アローン〜」。チョンパで始まり、娘役たちが『花の宝塚風土記』の“花舞台”を歌ったあと、映美は白のミニドレス、ブーツでマドンナの“LIKE A VIRGIN”を挑発的に歌い踊ります。彩輝との『ジャワの踊り子』、紫吹との『長い春の果てに』、『薔薇の封印』の舞台写真と音声をはさんで、黒いドレスに着替えて登場し、“If I were A Bell”、“ALL AT ONCE”をじっくりと。 第5章は、フィナーレ。“Moon River”を歌い、途中でメンバーにリレー。男役は黒燕尾、娘役は黒のトップと赤のスカートのドレス姿で歌い上げます。そして映美は白のドレスに着替えて登場して“STARDUST”。青樹、真野、彩那とからみ、ゲストの柚希とデュエットダンス。この辺から涙声です。最後は笑顔で挨拶し、ショーはいったんおしまい。つづいて17日のゲスト、北翔のフィナーレも放送されました。 最後は挨拶。ファン、スタッフ、同期への感謝の言葉につづき、出演メンバーと柚希が登場。白い薔薇を1輪ずつ映美に送ります。「幸せです!」と美しい涙を見せたあと、柚希、そして同期メンバーが挨拶。実感のこもった言葉が感動を誘いますが、くわしくはぜひ放送で。同期愛がひしひしと伝わるショーでした。 最後に、いよいよ東京宝塚劇場での公演が始まる花組の『La Esperanza』『TAKARAZUKA舞夢!』、そのプロダクション・ノートをチェックしましょう。 『La Esperanza』最初の春野寿美礼とふづき美世のタンゴシーンの舞台映像から始まり、ポスター撮り風景、制作発表記者会見の模様をはさみながら、初日までの稽古風景が克明につづられます。いちから始まった稽古がだんだんまとまり形となっていく様子、稽古に励む出演者たちの真剣な表情、合間に見せる仲のよさそうなやりとり…稽古風景を見るのはファンとしてはたまらないおもしろさです。東京公演に際し、10月にも放送があるので、細かいニュアンスや表情をぜひ放送でお楽しみください。
私的に興味深かったのはまず、ANJU(安寿ミラ)の振付シーン。7月30日、稽古開始日の『〜舞夢』第20場、「ゼウスの涙」の振付風景がかなり克明に流れましたが、楽譜でしょうか、資料を片手にANJUが振りを見せ、それを追う春野寿美礼、水夏希、霧矢大夢、舞城のどか、桐生園加たち。真剣な表情に目が離せません。ここはYOSHIKI作曲の「世界の終わりの夜に」が使われる場面で、春野は歌稽古にも真剣に取り組みます。この場面は稽古終盤の映像でも流れるので、比較するとまた楽しいでしょう。ANJU担当のほかの場面の稽古風景も見られます。
8月2日、2作品の通し稽古が行われましたが、『〜舞夢』の一部は振付がまだ。そこだけは譜面を前にした出演者たちにより、歌だけが歌われます。そして8月5日、パレードの歌稽古、彩吹真央、遠野あすか、蘭寿とむらが作曲・編曲の青木朝子の指導で歌いつぎます。下級生のコーラスの稽古で、青木がもっと表情を出してと注文を出すシーンが印象的です。その一言で固さの目立ったコーラスにはずむような調子が出て、顔つきまでニコニコとして来ました。この青木先生、はじめての方でしょうか。若くて優しそうな人です。 8月8日の荒通し。『La Esperanza』、『〜舞夢』と本番通りの順番で、通す日です。開始前、出演者一同が囲むなか、注意を述べる正塚晴彦の声が響きます。退団の真丘奈央と春野は同期。仲のよさそうなやりとりが印象的。春野とふづきのタンゴシーンも通されます。 そして8月13日、大劇場公演初日。『〜舞夢』のパレード映像、春野の初日挨拶が流れます。最後に稽古場でみんなから頭にフードを巻きつけられ、遊ばれている人……顔をのぞかせると、なんと春野でした。そんなほほえましい映像で番組は終了しました。 さて次回のチェックですが、10月12日には10年ぶりに運動会が開催されます。その模様は12日当日の24時、いち早く速報の予定です。また80周年記念大運動会の模様、さらに「クロニクル」、「アーカイブス」でも運動会を取りあげます。各組が総力を挙げてがんばる運動会。かなりおもしろそうですね。その他、10月には、湖月わたるの『永遠の祈り』、和央ようかの『白昼の稲妻』、『テンプテーション!』東京公演千秋楽など、初放送の舞台もたくさん。11月にもたくさん話題作が登場します。 どれを取りあげましょうか。どうぞ、お楽しみに。では、次回までごきげんよう!!M・Kでした。 |
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■カウントダウン特集バックナンバー(2001年4月17日〜2001年7月1日) |
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