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![]() ![]() アッという間に今年も残りわずか。いよいよ押しせまってきましたね。年賀状どうしようかとまだぐずぐずしているMKですが、みなさまお元気ですか? 今年は暖冬気味と聞いていますが、このごろはさすがに寒さも厳しくなり、外出には帽子とマフラー、手袋が欠かせません。こんなときには家でテレビがいちばん。炬燵で温もりながら、スカイ・ステージでタカラヅカ三昧といきましょう。 ということで番組チェックですが、今回は紫吹淳のラストステージ『薔薇の封印』に関して、2番組を取りあげてみたいと思います。まずは11月21日のタカラヅカニュース『薔薇の封印』初日記念スペシャル。『薔薇の封印』宝塚大劇場初日の模様をフィナーレから初日挨拶までの生中継で、私もテレビにかじりついてしっかり生チェックしました。カーテンコールまでたっぷり見られて、うれしかったですね。そして生中継から9日目の11月30日から放送がはじまった『薔薇の封印』プロダクション・ノート。ポスター撮りから制作発表会見、稽古風景、通し舞台稽古など、初日に至る過程がじっくりとレポートされ、初日記念スペシャルと併せると『薔薇の封印』のすべてが一目瞭然というわけです。
初日記念スペシャルの21日は、紫吹淳day。午後にコンサート『ALL ABOUT RIKA』を見たあと、一休みして夕方の5時から7時までの2時間が初日記念スペシャルでした。しかし初日の開演時刻は午後3時ですから、フィナーレ開始は早くて5時30分か40分くらいのはず。それまではどうするのかと思っていたら、司会のスカイ・フェアリーズ、宙組・早霧せいなと星組・純花まりい、そしてフリーアナウンサーの山崎朱里さんの進行で、紫吹淳へのインタビュー(聞き手は月組のスカイ・フェアリーズ紫水梗華)、また映美くらら、彩輝直、大空祐飛、霧矢大夢のそれぞれの役についてのコメント、稽古風景などがたっぷり。舞台映像でつづられた紫吹の歴史(主役就任以前、新人公演初主演の『スパルタカス』から『ALL ABOUT RIKA』まで)、視聴者からのメールやファックスでのお便りもはさまれ、あきさせません。稽古風景を見ていたら、みんなの稽古着がレースやシフォン使用のものが多く、これが作品の雰囲気にぴったり。こんなところにもそれぞれの作品づくり、役づくりへの意気込みがうかがえました。司会の二人、早霧と純花は、下級生ながら話しぶりがしっかりしていて、さすがスカイ・フェアリーズに選ばれただけのことはあります。
そうこうするうちにいよいよフィナーレ開始。午後5時47分くらいだったでしょうか。視聴者のメールを読んでいる途中で舞台映像に切り替わったら、フィナーレ最初の霧矢のソロナンバー(テーマソング”ヴァンパイア・レクイエム”)がはじまりました。前回の東京宝塚劇場公演の途中から休演していた霧矢。心配していましたが、無事に復帰できて本当によかったと、テレビの前で思わず拍手。観客の気持ちも同じなのでしょう。拍手が大きい! 紫のベルベットの衣装は、今まで霧矢の元気いっぱいイメージとは違うのですがよく似合い、霧矢リバースといった感じ。霧矢が銀橋に移動し、ラインダンスへ。赤い羽根ダルマ、胸に十字架という衣装で、音楽は「踊り明かそう」でした。
ラインダンスの段階で、フィナーレのテーマは、もしかしたらダンス?と思っていたら、その通りで、次は白の変形燕尾(裾がヒラヒラとひるがえる)の紫吹で「Dance With Me」。考えてみれば、「踊るヴァンパイア」ですものね。同じく白の男役陣が加わり、紫吹は銀橋から本舞台へ。裾をひるがえしながらの軽やかな群舞となります。なんかすごく楽しそうです。「Dance With Me」、「LICA RIKA」の文字も後ろで踊ります。「ダンスウィズミー、ぼくがいたことを忘れないで、踊ろう夜明けまで、最後の夜、二人だけでぼくと踊ろう……」と歌詞にも別離を思わせるフレーズが・・・。次は女役たちとの別れのダンス。「レッツ ダンス」と歌うなか、紫吹と赤いドレスの女役たちが踊ります。まずは同期の五峰亜季と美原志帆と。美原は退団同期でもあります。そして組長の夏河ゆらと踊ったあと群舞に。白と赤のコントラストがきれいです。ここでも「ラストダンス、お別れね、これがラストダンス、最後の夜……ラストチャンス、ラストダンス、忘れないで、私と踊ったあの夜を、どこにいようと、どこで踊ろうと、あなたこそはエンジェル、あなただけがマイダンシングエンジェル……」と思わず覚えてしまったほどの名文句(記憶で書いているので、違っていたらごめんなさい)で、別れの歌がつづきます。このデュエットソング、美々杏里の声はわかったのですが、もう一人が見当がつかない。あとでプログラムを見たら紫城るいでした。なかなかの美声です。
そして大階段上に白いドレスの映美と黒燕尾の彩輝、大空、霧矢。4人が踊ったあと、紫吹が黒燕尾で登場。大空、霧矢、彩輝の順にからみ、映美と最後のデュエットダンスを踊り、別れを惜しみます。最後に大階段、本舞台、銀橋と存分にソロで踊り、パレードに。 エトワールはやはり退団の花城アリア。名前通りのアリアを聞かせます。北翔海莉・青樹泉・真野すがたの同期3人、月船さらら・紫城るいの2人、大空、霧矢、彩輝、映美の順で大階段を下りてきて、いよいよ紫吹の番です。赤の上下にやはり赤い大羽根。晴れやかな笑顔です。銀橋から本舞台へと戻り、いったん幕が締まりかけてまた上がり、初日挨拶へ。ここまでフィナーレは約20分。夏河組長の挨拶のあと、紫吹へ。その紫吹の挨拶をかいつまんで紹介しましょう。
「先日のコンサートで、“人生には後ろを振り返ることが大切なときもあるけど、今の私にはその後ろを振り返ることさえ惜しい”とお話をしましたが、今日はあえて後ろを振り返ってみたいと思います(笑)。とってもとっても私事ではございますが、おととい宝塚歌劇団の生徒として最後の誕生日を迎えました。(大きな拍手)ありがとうございます。ヴァンパイアは歳をとらないのですけど、そのヴァンパイア、フランシスのセリフで、『ともに成長しともに老いる喜びにまさるのものはない』というステキなセリフがありますが、ともに成長しともに老いてきたと思う(笑)仲間とファンのみなさまに祝福していただいたお誕生日は、私にとって最高のプレゼントでした。ありがとうございました。この気持ちを今、このマイクを通して言いたくて、ちょっと振り返らせていただきました。……こうして仲間に誕生日を祝っていただけ、ステキな時を過ごせるのもタカラヅカの生徒だからこそ。今日からいよいよカウントダウンがはじまります。ともに老い成長したい仲間、そしてファンのみなさまと、笑顔で千秋楽まで走りつづけたいと思います! どうぞみなさまよろしくお願いします。ありがとうございました!」 たぶんまだ退団の実感はあまりないのでしょう。それよりもまず、無事初日を迎えた安堵感が感じられる爽やかな笑顔でした。踊りっぱなしのかなりハードな公演だと思います。健康に気をつけて、退団のその日まで、紫吹らしくほがらかにがんばってほしいなと思いました。
いったん下りた幕がまた上がり、カーテンコール。ニコニコ笑顔の紫吹が「残りのタカラヅカ生活、本当に悔いなく過ごしたいと思います。またのご来場をお待ち申し上げます(笑)……本当にありがとうござます!」と一言。笑いを誘っていました。 番組はまだまだつづきます。その後公演のダイジェスト(残念ながら途中まで)、月組主演就任後の紫吹の歴史(『大海賊』からコンサート『Lica-Rika/L.R』までの映像)が、彩輝、大空、霧矢、映美の「紫吹さんてどんな人?」というコメントをはさんでたっぷり。さらにフィナーレが紫吹を中心にしたダイジェストでもう一度流され、おしまい。早霧が「ほかの組の初日はなかなか見られないからうれしかった。デュエットダンスがステキでした」、純花は「東京へとつづく舞台への意気込みが感じられました」と感想を述べ、番組を締めていました。 この日はこのあとも、紫吹の代表作『ブエノスアイレスの風』、『プロヴァンスの碧い空』の放送があり、もう寝ようと思いながらも、ずっと見てしまいました。 さて『薔薇の封印』プロダクション・ノートです。これはポスター撮りから舞台稽古、初日まで、『薔薇の封印』の製作過程が全部わかるという1時間番組。今回のプロダクション・ノートでいいなと思ったのは、プロローグ、第1話、第2話、第3話、第4話、フィナーレと、稽古映像と舞台稽古映像がシンクロしながらつづくので、作品全体の構成がよくわかる点。お話がよくわかるので、予習にも便利です。
初日映像からはじまり、ポスター撮りへ。紫吹の手のアップにタイトルが重なり、指先は黒のマニキュア、手の甲を覆う金と赤のアクセサリー(なんていう名でしょうか。ブレスレットと指輪が合体した形の繊細なもの)、そこからカメラが引いて紫吹の顔になるというなかなか凝ったオープニングです。シャッター音が響く中、緊張した撮影がつづきます。ポーズ、顔の角度、指先一つまで細かい指示が飛び、風を送ってマントをなびかせるなど、ポスター撮りってなかなか大変そうですね。紫吹に寄り添う映美、身体をねじった体勢がきつそうで、OKが出たとき思わずくずれおちる姿がほほえましかったです。 次は制作発表記者会見と懇親会の模様。作者の小池修一郎が「踊るヴァンパイアにご期待ください」と発言。この言葉がこの作品のキャッチフレーズとなったのですね。舞台衣装とメイクで登場し、芝居仕立てで発表したのですが、懇親会では紫吹と映美は揃って白の洋服。清々しい表情です。
さて肝心の舞台制作過程。まずは舞台稽古のためのセットやカーテンのチェック風景から。なかなか見ることのないめずらしい光景です。客席には演出家用でしょうか、机が置かれ、舞台稽古ってこういうかたちでやるのかと、興味深々。 まずプロローグ。本番と同じに衣装をつけメイクをした出演者が緊張気味の表情で銀橋に立ち、細かい確認を受けます。大空、映美、霧矢、星原美佐緒、夏河の顔が見えます。返しというのでしょうか、チェックを受けながら少しずつ稽古が進んでいき、紫吹が口を動かし歌詞を確認している模様も。そして稽古場映像へ。AYAKO振付の場面ですが、このAYAKOさん、元生徒の宝樹彩さんなのですね。何年か前に退団しましたが、その宝樹さんが振付家としてタカラヅカに戻ってきたのかと、感慨深いものがありました。相変わらずスリムで若々しく、現役生のよう。剣を使った群舞を一緒に踊りながら振付けていきます。次は御織ゆみ乃振付の場面。彼女も元生徒です。稽古場にロープを張り、セット位置を確定しながら振りが進みます。合間に紫吹と彩輝がなにやら熱心に話しています。紫吹が小池に質問するなど、主演者には稽古場をリードするという役割もあるのですね。細かいチェックをくり返しながら稽古は進みますが、小池が自ら動いてみる場面はめずらしかったですね。
次に第1話「騎士フランシス」。小池のダメだしが聞こえる舞台稽古から、稽古場へ。紫吹と嘉月、彩輝の場面など緊迫した稽古がつづきます。舞台稽古返しの映像へ戻り、チェックを受けくり返しながら稽古が進む様子が活写されています。同じ調子で、第2話「太陽王」、第3話「タンゴ・クラブ」、第4話「SWEET VAMPIRE」、フィナーレと、制作過程が細密に描かれています。
その中で私がいちばんおもしろかったのは、ヴァンパイアが時をこえる「時の河」の場面。第1話と第2話の間、第3話と第4話の間に2回くり返される「時の河」は、コンテンポラリーダンスの第一人者・島崎徹の振付。島崎の振付はほかの舞台で見たことがありますが、タカラヅカではなかったタイプの流れるようなユニークな身体の動きが特徴で、それを紫吹がどうこなすのか、興味深かったのです。稽古場風景を見ると、さすがの紫吹も最初はかなりとまどったのではないでしょうか。島崎の動きに合わせながらくり返す様子から、緊張と集中がうかがえました。しかし島崎の教え方にはなんともいえない愛嬌があり、なかなかチャーミングな人ですね。「NOW ON STAGE」を見たら、紫吹は「後半失速する」とか「大変なの!」と発言。振りを覚える大変さと、同時に新しいことに挑戦する楽しさが伝わってきて、なかなか刺激的な稽古だったようです。この島崎氏、やはり「NOW ON STAGE」によると、教え方がおもしろく、ダンスに対する考え方が「目からうろこ」的で、生徒から評判が高い様子。
今回の『薔薇の封印』、ダンサー紫吹のラストステージということで、ダンスシーンが多いので振付家の比重が高く、上記以外にも羽山紀代美、麻咲莉乃、川崎悦子の各氏が担当。川崎はタカラヅカでもおなじみですが、実は劇団☆新感線など小劇場系の舞台でも大活躍。その人が「太陽王」でクラシックバレエの振りをつけていて、これにはちょっとびっくりしました。しかし紫吹と霧矢のアクロバティックな振りはなかなか楽しかったですね。 さて次回です。12月は『ベルサイユのばら』スペシャル月間でもあり、昭和の初演シリーズから最新の2001年バージョンまで、一挙10作品が放送されました。私も改めて見ましたが、知っているつもりでも新しい発見があり、おもしろい企画でした。また、それにちなんで「スカイ・ステージ・トークSpecial『ベルサイユのばら』特別編」が放送され、ゲストは初風諄、榛名由梨、鳳蘭、大浦みずき、彩輝直と、昭和、平成、2001年の「ベルばら」を彩ったスターたち。その「スカイ・ステージ・トークSpecial『ベルサイユのばら』特別編」を中心に、『ベルサイユのばら』についてチェックしてみたいと思います。それでは次回までごきげんよう。MKでした。 |
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■カウントダウン特集バックナンバー(2001年4月17日〜2001年7月1日) |
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